「いただき!パンサー」ていうイニシエのマンガがありましてね。私の初オリジナル連載。「ぴょんぴょん」に9回連載されたものなんですが、中途半端な量で打ち切り。(打ち切ったくせに、谷沢さんの次回作待ってる読者がいるんだから、早く次をやりなさいよ、とかいーやんのw)
それが今度、DMGプロジェクトとして電子書籍英語版がでることになりまして(ドイツ語版でペーパーバックが出ているけど)、例によって翻訳チェック、初稿が完了。修正訳がバックされて、それで問題なければGOです。私は本当に仕事をしていないので、「谷沢のタイトルをリリースする」というと、そこら中からかき集めなくてはならないのですよ。
今回書きたいのは、日本語のミス。下のコマです。もう20年以上を経た今でも覚えて(根に持って)いますが、これ元は「おまえブラの金具に雷落ちると思う?」(実際落ちるかどうかは問題じゃないスよ、もちろん)だったのです。
けど、「対象となる読者(女児)には理解できないから」と、編集者に直されてしまったのでした。私はブラの金具くらい子供だって理解できんじゃないか、と思ったんですけども、当時文句もたれませんでした(てかね、分からない子がいたって話の進行に不可欠な要素でない限り、避ける必要ないじゃない、て昔も今も考えてる。そこで知っていくんじゃん?)
今"大人"になって考えるに、「金属を身につけていると、そこに雷が落ちる」という概念を理解できない、ということもあったのかもしれないですね。その説明のセリフになっていると考えられなくも無い。当時は私も新人で、抵抗するなんて考えていなかったんで、突き詰めて話さなかったんです。
で、該当部の訳は…
You’re not carrying any
fancy treasure that attracts lightning, are you?”
あ、なるほど「金目の物を出せ!」のカネメね、でもこの場合は…(てか"「それ」に雷が落ちると思う?"というセリフは、セリフとして成立するのか!? 日本語だったら成立しないと思うが、それは自分が変なのか?)
説明しようとして「あれ?…金目?金気?」。ネットで調べてみると…金目に金気の意味は無い!
20年以上も前の話、担当にネームを直された時どんなやりとりがあったのか、まったく覚えていないんですが…新人でしたから、担当者のいうことは「はいはい」聞いてたけども、まあ、「間違ってる」と思ったらそりゃ「金気とちがいます?」言ってたはずだから、てか、チェックするまで考えてもみなかったわけで。
お子様に間違えた日本語を伝えてしまった!!!
「ブラの金具」だったら正しかったのに!(いや正しくない。ブラの金具に雷は落ちない)
編集チェック(特に大手)が入っているヤツは問題ないはずだ、と思い込んでいる部分あったんですが、そーでもないな、というのが分かった瞬間でした。それが仕事の人が間違えるんだから、私なんか間違っちゃうの当たり前だよ、しょーがないよ(笑)
「ぴょんぴょん」とは
「コロコロの妹版」みたいなコンセプトで立ち上げられた、寿命は短かったものの、なかなかに伝説的な雑誌。結構一読の価値はある濃い雑誌です。編集長Oさんは私の尊敬する編集者。もう引退なさいましたが…。このおっさんすげかったんだ。
まだ無料キャンペーン中。25日(日本時間の26日夕方)まで。
後残り2日にして、379/328 DL到達。今までの最高が確か381とか、そこらだから、二冊ともそれを超えられたらスゴイな。…販促効果があったかどうかは、別の話ですが。