2016年6月20日月曜日

お祖母ちゃん生徒の絵がすごかった

またしても久しぶりの更新です。毎回これ書いてます。

四コマもあきらめたわけじゃないんですけども。。。まだ古いストックもあるくらいなんですが。

今回は私が外国人向けの講師を務めているマンガスクール中野の話。FB投稿だと、ちょっと長くなってしまうかなという内容なので...

大した話じゃないんですけど、この前の土曜日は大漁で、午前6人午後7人という団体さんがいらっしゃいました。てか一家で来たんですね。

私が担当しているのは「英語で習うマンガ」でして、初心者から経験者まで、一回限りのマンガ体験から短編マンガを描こうまで、まあなんでもありな内容です。外国人なんて、そう多くの需要はないから、何でもやらないとしょーがないんですよね。

で、1年とか半年とか、長期で通ってまとまった内容をこなしていく人もいることはいますが、メインは観光客。寿司体験とか、着物体験とかと同じカテゴリで「マンガ体験」です。温度は様々で、マンガが大好きで、これを目指して来るひとから、日本でしかできない変わった体験をしたいだけ(マンガ、あるいはマンガ風イラストなんか描こうと考えたことすらない)って人まで様々。

最初にさっくりといわゆる「マンガっぽい絵の描き方」を説明して(かなり絵心のない人でも、丸描いて線引いて、ある程度それっぽく形が作れるようにします)、そのあとでちょっと練習、そして漫画原稿用紙に下絵、ペン入れ、時間があればトーンで2時間強。「マンガ体験」はこんな感じ。

このマンガ体験コース(?)の受講者は基本観光中なので、家族全員できたりもします。興味があるお子さんだけ預けて授業が終わるころ迎えに来たり、横で本を読みながら待っていたりする場合もあるんですけど、ちゃんと人数分受講料を払って、みんなで絵を描いていく一家もあって...その日は二組ともソレ。

それ自体は別に珍しくないんですが、その日の一家は二組とも大人が上手かったんですね。マンガには興味のない親たちが。絵心があったんだろうけど。。。ちょっと驚いたんでした。

大概-もちろん年齢にもよるけど―子供たちのほうが上手いんですよ。好きの温度差はそれぞれあっても、子供たちは、少なくともマンガ(かアニメ)を知ってるわけだし。

特に午後の一家は上手かった。しかも、一番うまいのがお祖母ちゃんだったという...
このお祖母ちゃんはですね、説明の後の練習では、フツーにリアルなお孫さんの絵を描いていたんですね(特に上手いというわけでは...)。マンガには興味ないんだろうなーと思ったんですが、一応「マンガ風にデフォルメしてみませんか?」といって、ちょっと例を挙げて、説明したら...「デフォルメね、なるほど」とかいいながら、こんなん描いちゃった。フツーに上手いじゃん!(トーンはね、下の紙までナイフで切っちゃったけどね)

そして、お母さん。こちらも、最初は「う~ん…」な絵を描いていたのですが、ちょっと説明したら、まーこんなん。こういうイラストも普通にあるでしょー?目のペン入れのやり方は私が提案して、右をやりました。左目はお母さん。すごいナチュラルにできてる。手取り足取りやっても、なかなかこうは行かないんですよ~。シアラっていうのはお嬢さんの名前。そう、二人して同じ子を描いていたんですね。

私も記憶でシアラちゃんを描いてみました。
(その日はチャイナドレスを着ていたんだけど忘れてて...)


こちらお父様の作品。若干マンガからは離れるし、ぎこちなさはあるんだけど、トーンの使い方とかなんか自然なんだよなー。お父さんにはトーンを教える暇はなくて、うっちゃらかしだったんですが(なにせ7対1だから~)、娘さんが作業するのを見ていて、彼女に教わりながらやっていたらしい。

こちらお嬢さんその1の作品。話を聞くところによると、この一家でマンガが好きで、よく絵を描いているのはこの子だけ。彼女が来たくてきたようなのですが、シャイなのか、ほとんど話しません。まあ、彼女は自分の好みの絵柄を持っているし、好きなように描きたいようなので...2枚ほど他に描いていました。ペンにはあまりぐっと来なかったみたい。参加人数が多くてあまりかまってあげられなかったのは悪かったかも。。。

お嬢2。「怒った顔を描きたいんだけど…」というので、眉間にしわ、歯を食いしばる、と、参考の表情集の絵を渡して、怒ってるんだからグイグイ強い線で描くといいよね、といったところ...。特にマンガに興味はないようだったけど(だから好きな絵柄とかない)、力強い線でいい表情に描けてますな。(若干私が手伝ってます) 怒って髪の毛が逆立った感じって彼女にとってはこんな風らしい。

お嬢その3
彼女は割と平均的な参加者な感じ。コミックやディズニーの香りが漂うイラストに仕上がってます。でもレベルは高いほうだなー。鼻とか、なかなか描けない人が多いんですよ、なんか「く」の字型になっちゃうんだな。「マンガの鼻はスーパータイニーだから、点でいいんだよ」といっても、やっぱり「くの字」になってしまう人が、それはそれは多いのです。

お嬢その4
5歳のお嬢ちゃんは、当然飽きてしまうし、つけペンを使うとやばいことになっちゃいそうなので、色鉛筆で遊んでいてもらいました。「描いちゃったよ~」というので、猫とか犬とか描いてみたら?と言ったら猫を描いて、この絵をくださるというのでサインをしてもらったのでした。Sierraちゃん。
人数は多いし、みんなそれなりにノリノリで描いているして、軽く一時間オーバー。まー楽しんでもらえたようだし、絵もくれたから、いいけどね。

一回で上手くなるわきゃないので、このクラスでは楽しく描いて、ちょこちょこ私が手を入れて、一人では描けなかった「カッコいい」絵を持って帰ってもらえれば100点。そういう意味ではこの日は120点を自分に上げられると言い切ろう!