2013年9月15日日曜日

昨日の続き:マンガ翻訳事情-SNSの恩恵

昨日のエントリ(英語版)、FBのリンクに結構反応ありましてね。

英訳からの独語訳?!

The Translation of Moon&Blood

私の交友関係を考えれば当たり前、っちゃあそうんなんだけど。欧米のマンガファンもそうだけど、マンガ翻訳の仕事してる人もいるから。まあ、書き込んでくれた人は、大体同意ですわね。

そんな中、イタリア語版の担当者からメッセージが入ってきた。彼とは前からのFBフレンド。先方には日本語の翻訳が出来る人もちゃんといて、権利関係さえクリアになるならば、日本語からの翻訳になんら問題はないとの事。

いい時代になった…のかな、ネットのおかげで日本にいながら直接アメリカの出版社と仕事ができるわけで、更にSNSのおかげで、そのアメリカの出版社からイタリアプロダクトを請け負った編集者とダイレクトに繋がってるわけよ。ドイツの翻訳者然り(まあ彼女は元々私の友達だったんだけど)

仲介者(?)が入ることで、本当にクッションとして機能することもあるけれど、むしろ物事が不透明になってしまって、両端で「??」と思いながら、お互いあやふやに物事が進んでいく、そんなムダがあったりもするんですヨ。両端から意見や提案があっても、マニュアルに沿って窓口が返答、回答完了、ピリオド。で終わってしまって、お互い「相手は納得してるのかあ…」と引っかかりながらも仕事は進んでいくって感じ。伝えてもらえても、それこそ、伝言ゲームみたいなことになっちゃう場合もあるし。

DMPは小さな出版社だから、その分小回りはきくんだろうけれど、やっぱり仕事だから、手順にのっとって商品を売っていくのが一義。だから、こうなるんじゃないかしらと思う。それぞれの仕事の領域をこえるような事はしないってヤツ。

たとえばeBookを作る人は、渡された画像を、指定された順序で配置するだけで、出来上がったものを通して読んだりしないんだろう。でなかったら、左綴じ、横書き(コミック)スタイルのマンガ(Coffee Partyの「失われた珈琲を求めて」)をマンガ方式(右綴じ、左開き)に編集して、「このマンガは右から左に読んでくださいね!」て注意書きページを挿入して(違う、左から右に読むんだ!)、そのまま平気でサイトにUpするなんてミスがあるわけないでしょ?

eMamga/Digital Manga Publising
By Nao Yazawa & Saeko Doyle
左綴じに直して貰って、そのあとで今度は見開きの順序が違っていて、二回直してもらって、
でもって今は正常に表示されるようになった「失われた珈琲を求めて」
Page73から日本語版がオマケで入っています。

でもって、仕上がった商品のチェッカーもいないんだろうなあ、多分…。チェックしていて見逃したなら、ソレもまた問題だ。

キャイキャイいわれて、うるさい思いしているんだろうけどね、でも黙ってたら、そのままいっちゃうですからね、ダメもとだとしても、まめにチェックして、言う事は言うようにしてます。これ自分の仕事じゃないよな~と思いながら…^^; 仕事ではないけど、自分の作品だから、今いる環境で出来ることはしなきゃね。改善されたら丸儲けってレベルだけど。

キンドル本の画像クオリティー改善は望み薄みたいなんだよね。ささやかな抵抗としての日本語版だったりもする。

というわけで、イタリア語版も日本語参照してもらえるかもしれないってんで、期待してます。
(作者として、向こうからの翻訳オファーだったのに、自分が書いた言語から翻訳して「もらえるかもしれない」って期待するのって、なんか違うよーな気もするけどねー…)



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